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右の図1のように「スタート」,「A」,「B」,「ゴール」と書かれた4つのマスと,,,の目が2つずつあるサイコロがあります。コマをスタートにおいて,サイコロを振り,出た目の数だけゴールの方向に進むゲームをします。ゲームが終了となるのは,ちょうどゴールに着くときだけです。ゴールまでのマスの数より大きい目が出たときは,その差だけマスを戻ります。ゲームが終了するまで何回でもサイコロを振ってゴールの方向に進みます。ゲームが終了することを「あがる」といいます。
例えば,,,,の目が順に出ると,コマはスタート→B→A→B→ゴールと進み,4回目にあがります。これを(2,3,1,1)と表します。
また,2回目にあがる場合は,(1,2),(2,1)の2通りあります。
このとき,次の問いに答えなさい。
(1)3回目にあがる場合は全部で4通りあります。それらをすべて答えなさい。
(2)4回目にあがる場合は全部で何通りあるかを次のように考えます。
にあてはまる数を答えなさい。
1回目にあがらない場合は全部でア通りあります。2回目にあがる場合は,1回目にあがらない場合のそれぞれに対して1通りずつあります。1回目も2回目もあがらない場合は,1回目にあがらない場合のそれぞれに対して2通りずつあります。
よって1回目も2回目もあがらない場合は全部でイ通りあります。3回目にあがる場合は,1回目も2回目もあがらない場合のそれぞれに対して1通りずつあります。1回目も2回目も3回目もあがらない場合は,1回目も2回目もあがらない場合のそれぞれに対して2通りずつあります。
よって1回目も2回目も3回目もあがらない場合は全部でウ通りあります。したがって,4回目にあがる場合は全部でエ通りあることが分かります。
(3)10回目にあがる場合は全部で何通りありますか。
次に,下の図2のように「スタート」,「A」,「B」,「C」,「D」,「E」,「ゴール」と書かれた7つのマスと,,,,,,の目が1つずつあるサイコロに変えて,同じルールでゲームをします。
(4)2回目にあがる場合は全部で何通りありますか。
(5)5回目にあがる場合は全部で何通りありますか。
(1)書き出すと,次の4通りです。
(1, 1, 1),(1, 3, 1),(2, 2, 1),(2, 3, 2)
(2)ア 1,2が出るときなので2通りです。
イ 2×2=4(通り)
ウ 2×2×2=8(通り)
エ ウで求めた8通りのそれぞれについて,4回目にあがる目がちょうど1通りずつあります。よって,4回目であがる場合は8×1=8(通り)です。
(3)まだあがっていないとき,次にあがる目の出方は必ず1通り,あがらない目の出方は必ず2通りです。
9回目まであがらず,10回目にあがるので,
2×2×2×2×2×2×2×2×2×1=512(通り)
(4)まだあがっていないとき,次にあがる目の出方は必ず1通り,あがらない目の出方は必ず5通りです。
1回目にあがらず,2回目にあがるので,
5×1=5(通り)
(5)4回目まであがらず,5回目にあがるので,
5×5×5×5×1=625(通り)
中学への算数
東京出版刊行
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●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。
中学では基礎的な計算力を身に付けられるように、計算力診断テストを繰り返し実施し、図形の証明などで発想力・表現力を磨いています。中3からは高校の内容を先取りし、各単元を通じて思考力も養っていきます。
様々な角度から条件を眺め、上手に組み合わせることによって問題を解きほぐしていく。数学の問題を解きながら、論理的思考を身に付けて欲しいと考えています。