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東京出版「中学への算数」編集長注目!難関私立中高一貫校 “算数”この過去問をチェック!

自主独立の気概と科学的精神をもって世界に大いなる夢を描こう。
駒場東邦 中学校・高等学校
駒場東邦中学校・高等学校
2021年度入試問題算数「中学への算数」編集長がこの過去問をチェック!
 問題   4 

 2021,6564のように,連続する2つの2けたの整数を並べてできた,4けたの整数を考えます。

(1)このような整数は,全部で何個ありますか。

(2)このような整数すべての平均を求めなさい。

(3)このような4けたの整数のうち,47の倍数をすべて求めなさい。

解法のポイント
2021の性質(数字の並びや素因数分解)を題材にした数の問題は,2021年入試で多く出題されました。(3)では,2つの系列それぞれについて「まず1つ求める」ことになりますが,どのように求めますか?
解答・解説

(1)4けたの数をbcdとすると,2けたの数cdbより1大きい場合は,
  1011,1112,1213,…,9798,9899…
の,9810+1=89(個)
 2けたの数cdbより1小さい場合は,
  1110,1211,1312,…,9897,9998…
の,9911+1=89(個)
 よって答えは,89×2=178
 ➡ の下2けたと上2けたを入れ()えたものがに並んでいます。個数は当然同じです。

(2)も,公差が101の等差数列です。
 の89個の数の平均は,
  (1011+9899)÷2=5455
 の89個の数の平均は,
  (1110+9998)÷2=5554
 よって,178個の数の平均は,
  (5455+5554)÷2=5504.5
 ➡ の最初の数との最後の数の平均を求めてもよいでしょう。
  つまり,(1011+9998)÷2=5504.5

(3)には「101の倍数に1を加えた数」が並んでいます。
 この中には2021(=101×20+1)も(ふく)まれますが,2021は47の倍数(47×43)なので,2021は答えの1つ(OK)です。
 101と47は(たが)いに素なので、条件に当てはまる数は,(101×47=)4747ごとに現れます。
 よって,2021+4747=6768もOKです。
 次に,には「101の倍数から1を引いた数」が並んでいます。
 初めの1110を47で割った余りは29です。
 101を47で割った余りは7なので,(1110に101を次々に加えた,)
  1211を47で割った余りは29+7=36,
  1312を47で割った余りは36+7=43,
  1413を47で割った余りは43+7−47=3,
…のように計算できます。
 このようにして,に並ぶ数を47で割った余りを書き並べると,
  29,36,43,3,10,17,24,31,38,45,5,12,19,26,33,40,0,…
となり,1110から数えて17個目の数が47で割り切れます。
 よって,
  1110+101×(17−1)=2726,
  2726+4747=7473
もOKです。
 以上により,答えは,
  2021,2726,6768,7473

数学科主任 大那 貴治 先生のコメント
数学的思考力・知識とその表現力を磨く
 駒場東邦の数学は、「中学高校の内容をすべて学ぶこと」と「数学的思考力・知識とそれを表現する力をバランスよく身に付けること」の二つを目標としています。
 論理的思考による問題解決能力が不可欠な現代社会においては希望進路にかかわらず、数学を学ぶ必要があります。そこで、どの生徒も無理なく学習を進められるように、複数学年でクラスを分割する少人数授業を実施し、また、小テストを進度に合わせて適宜(高2の演習授業では毎回)行い各自の理解度を確かめるなどの工夫をしています。

『中学への算数』編集長注目の過去問

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中学への算数

東京出版刊行

解き方のイメージを育て、思考力を鍛える!

●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。