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右の図のように,部屋に3つのライトと,それぞれに対応する3つのスイッチ
あ,い,うがあります。
スイッチを1回押すと対応するライトが,消えているときにはつき,ついているときには消えます。
はじめにいくつかのライトがついているとき,スイッチを
あ→い→う→い→あ→い→う→い→あ→…
の順に規則的に押していきます。
例えば,はじめにうに対応するライトだけがついているとき,あ→い→う→い→あとスイッチを5回押すとすべてのライトが消えます。
次の問いに答えなさい。
(1) はじめにいとうに対応するライトだけがついています。はじめてすべてのライトが消えるのは,スイッチを何回押したときですか。
(2) はじめにいくつかのライトがついているとき,スイッチを7回押すとすべてのライトが消えました。はじめについていたライトに対応するスイッチをすべて答えなさい。
(3) はじめにあといに対応するライトだけがついています。3度目にすべてのライトが消えるのは,スイッチを何回押したときですか。
(4) はじめにいくつかのライトがついているとき,スイッチを2020回押すとすべてのライトが消えました。
@ スイッチを2020回押すまでにすべてのライトが消えたのは何度ありましたか。ただし,2020回目も数えます。
A はじめについていたライトに対応するスイッチをすべて答えなさい。
はじめにすべてのライトが消灯しているとしたときの,スイッチを押した回数と,その直後の各ボタンの状態(消灯は×,点灯は〇)を表に整理します。
回数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
スイッチ | あ | い | う | い | あ | い | う | い |
あ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | × | × |
い | × | 〇 | 〇 | × | × | 〇 | 〇 | × |
う | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
8回で元に戻ります。どのスイッチを押すかは周期4で,8は4の倍数なので,ライトの点灯・消灯は周期8のくり返しです。
(1) はじめに上の表のいずれかの状態にして,次にいとうのライトの点灯・消灯を変えると考えます。すべて消灯になるのは表で上から×,〇,〇となっているときですから,6回です。
(2) 7回後の×,〇,×の状態からすべて消灯にすると考えて,答えはいです。
(3) 表で〇,〇,×となるときですから,1度目は2回押したときです。よって,3度目にそうなるのは,
2+8×(3−1)=18(回)
押したときです。
(4) @ 周期8のくり返しで,1周期の中に同じ状態はありません。
2020÷8=252 余り 4
なので,2020回目も含めて
252+1=253(度)
A 4回後の〇,×,〇の状態からすべて消灯にすると考えて,答えはあ,うです。
中学への算数
東京出版刊行
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●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。
中学では基礎的な計算力を身に付けられるように、計算力診断テストを繰り返し実施し、図形の証明などで発想力・表現力を磨いています。中3からは高校の内容を先取りし、各単元を通じて思考力も養っていきます。
様々な角度から条件を眺め、上手に組み合わせることによって問題を解きほぐしていく。数学の問題を解きながら、論理的思考を身に付けて欲しいと考えています。