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右の図のような対角線の長さが12cmの正方形を底面とする,高さが12cmの直方体ABCD-EFGHがあり,対角線ACとBDの交点をOとします。このとき,次の問いに答えなさい。ただし,角すいの体積は,(底面積)×(高さ)÷3で求められます。
(1) 四角すいO-EFGHの体積は何cm3ですか。
(2) 四角すいO-EFGHの表面積は何cm2ですか。
(3) FDを軸として,三角形OFHを回転させたときにできる立体を考えます。この立体を平面BFHDで切断したとき,その切断面の面積は何cm2ですか。
(1)[EFGH]=12×12÷2=72(cm2)
[O-EFGH]=72×12÷3=288(cm3)
(2) 対角線EGとFHの交わる点をPとし,四角すいO-EFGHを面ACGE,BDHFで切断して4等分して三角すいO-PEFに注目します。三角形PEFはPE=PF=6cmの直角二等辺三角形で,辺OPは辺PE,PFと垂直に交わるので,右図のような展開図になります。よって,
[OEF]
=12×12−6×6÷2−6×12÷2×2
=54(cm2)
三角形OEF,OFG,OGH,OHEは互いに合同なので,答えは
72+54×4=288(cm2)
(3) 面BDHFを取り出して考えます。
対角線DFとOHの交わる点をQ,三角形OFHを対角線DFで折り返したときOの移る点(辺DHの真ん中の点)をO′,OHとO′Fの交わる点をRとすると,FDを軸として,三角形OFHと五角形FHRO′Qを回転させてできる立体は同じで,面BFHDで切断したときの断面は五角形FHRO′Qの2倍です。
[DFH]=12×12÷2=72(cm2)
三角形ODQとHFQは相似で相似比は1:2なので,DQ:DF=1:3です。また,DO′:DH=1:2なので,
[DQO′]=$72×\dfrac{\text{1}}{\text{3}}×\dfrac{\text{1}}{\text{2}}$=12(cm2)
O′FはOHを90°回転させたものなので,OHと垂直に交わっています。直角三角形O′RH,HRF,O′HFは相似で,
O′R:RH=RH:RF=O′H:HF=1:2なので,O′R:RF=1:4です。
[RHO′]=$6×12÷2×\dfrac{\text{1}}{\text{1+4}}$=7.2(cm2)
[FHRO′Q]
=[DFH]−[DQO′]−[RHO′]
=72−12−7.2=52.8(cm2)
よって,答えは52.8×2=105.6(cm2)
中学への算数
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●編集方針●
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出来た問題についてはそれだけで満足せず、できなかった友達が「なるほど」と納得する説明を君ができるかどうかを自問自答してください。
出来ない問題があっても嘆きは無用です。中学入試の算数の出題の背景には、多くの先人たちの英知が結集しているのです。「なるほど、それならできないこともあるな」とリラックスして、先人に敬意を表しつつ“名画を鑑賞”する気分で、その筆遣いを少しでも取り入れられるかを楽しみながら検討することが君の財産となるでしょう。
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