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東京出版「中学への算数」編集長注目!難関私立中高一貫校 “算数”この過去問をチェック!

リベラルでフェアな精神をもった「新しい紳士」を育てる
海城 中学高等学校
海城中学高等学校
2019年度入試問題算数「中学への算数」編集長がこの過去問をチェック!
 問題  一般A  4 

次の問いに答えなさい。

(1)図のように,AB=8cm,BC=3cm,CA=6cmの三角形ABCがあり,角アと角イは同じ大きさです。また,点Cを通り直線ADに平行な直線を引き,その直線と直線ABとが交わる点をEとします。CDの長さを求めなさい。

(2)図のように,FG=6cm,FH=11cmの三角形FGHがあり,HGの延長線上に点I,Kがあります。また,角ウと角エは同じ大きさです。辺GHを1:2に分ける点をJ,辺IGを1:3に分ける点をKとすると,三角形FKJの面積は$16\dfrac{7}{25}$cm2となりました。
このとき,三角形FGHの面積を求めなさい。

解法のポイント
(1)では補助線が与えられていますが,(2)でも対応する補助線を引いて考えられますか?
解答・解説

(1)ADとECが平行なので、同位角と錯角(さっかく)を利用して
角 ACE=イ=ア=角 AEC
が分かります.
よって AE=AC です.
また, AD と EC の平行より,三角形 BCE と BDA は相似で,
BE:BA=BC:BD
なので,
BE=BA−AE=AB−CA
=8−6=2(cm)
BD=8×3÷2=12(cm)
CD=12−3=9(cm)

(2)(1)と同様(どうよう)に G を通り FI と平行な直線を引き、辺FH と交わる点を L とすると, FL=FG=6cm, HL:HF=HG:HI です.よって,
HL=11−6=5(cm)
HG:HI=5:11 IG:GH=6:5

GJ:JH=1:2,IK:KG=1:3 より,
$IK:KG:GJ:JH\\ =\left(6×\dfrac{1}{1+3~} \right):\left(6×\dfrac{3}{1+3~} \right)\\:\left(5×\dfrac{1}{1+2~} \right):\left(5×\dfrac{2}{1+2~} \right)\\=9:27:10:20$

[FKJ]:[FGH]=KJ:GH なので,
$[FGH]=16\dfrac{7}{25} ×\dfrac{10+20}{27+10}$
=13.2(cm2)

数学科主任 川崎 真澄先生のコメント
“好奇心と粘り”をもった生徒に応える海城の数学
“こんなところにこんな発見があるなんて!”そんな体験をたくさん積んできてください。
出来た問題についてはそれだけで満足せず、できなかった友達が「なるほど」と納得する説明を君ができるかどうかを自問自答してください。
出来ない問題があっても嘆きは無用です。中学入試の算数の出題の背景には、多くの先人たちの英知が結集しているのです。「なるほど、それならできないこともあるな」とリラックスして、先人に敬意を表しつつ“名画を鑑賞”する気分で、その筆遣いを少しでも取り入れられるかを楽しみながら検討することが君の財産となるでしょう。
海城は“好奇心と粘り”をもった皆さんに応える数学を展開します。君の入学を待っています。

『中学への算数』編集長注目の過去問

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中学への算数

東京出版刊行

解き方のイメージを育て、思考力を鍛える!

●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。