東京出版「中学への算数」編集長注目!難関私立中高一貫校 “算数”この過去問をチェック!

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獨協 中学・高等学校
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2023年度入試問題算数「中学への算数」編集長がこの過去問をチェック!
 問題  第1回  3 

 図のような直方体の形をした容器があり,容器の中は底面に垂直(すいちょく)な2枚のしきりで分けられています。この容器に,斜線(しゃせん)部分の真上から容器がいっぱいになるまで,一定の割合(わりあい)で水を入れました。右下のグラフは,辺AEにおける水面の高さと時間の関係を表し,横は水を入れ始めてからの時間(分)を,(たて)は水面の高さ(cm)を示しています。このとき,次の問いに答えなさい。

(1)ACとCDの長さの比を,最も簡単(かんたん)な整数の比で表しなさい。

(2)ADとDBの長さの比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。

(3)ADの長さは何cmですか。

(4)の高さは何cmですか。

解法のポイント
水量とグラフに関する問題です。どの時間帯にどの部分に水が入るのかを図に表し,順番に解き進めていきましょう。
解答・解説

 それぞれの時間帯にどの部分に水が入るかをまとめると,次のようになります。

(1)AC,CDを含む部分にの高さまで水が入るのにかかる時間の比から,
   AC:CD=16:(28−16)=4:3

(2)AD,DBを含む部分にの高さまで水が入るのにかかる時間の比から,
   AD:DB=35:(65−35)=7:6

(3)ABの長さ65cmを(2)の比に比例配分して,
   65×$\dfrac{\text{7}}{\text{7+6}}$=35cm

(4)の高さより下の部分と上の部分に水が入るのにかかる時間の比は,
   65:(91−65)=5:2
です。容器の高さ35cmをこの比に比例配分して,
   35×$\dfrac{\text{5}}{\text{5+2}}$=25cm

数学科主任 香山 淳 先生のコメント
幅広い学力に合わせて数学力を伸ばす
 本校では授業を通して数学の基本知識を学び、毎回の授業で出る宿題によって、その知識の定着を図っていきます。定期的に小テストを実施して理解度の確認を行い、必要に応じて補習も実施しています。一方で、授業内で少し難しめの問題に挑戦して様々な解法を学んだり、難問攻略専用の講習を実施したりと、数学の得意・不得意に合わせて力を伸ばすことができます。
 数学はRPGと同じ。いろいろな考え方や公式というスキルを習得し、それらが使えるようになって問題という敵を倒せば、どんどんレベルアップしていける教科です。ぜひ獨協で、いっしょに数学レベルを上げていきましょう!

『中学への算数』編集長注目の過去問

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中学への算数

東京出版刊行

解き方のイメージを育て、思考力を鍛える!

●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。