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1辺の長さがcmの正三角形の面積を0.43××cm2とします。
また,円周率は3.14とします。
次の各問いに答えなさい。
(1)図1は1辺が3cmの正三角形と半径3cmのおうぎ形を組み合わせた図形です。網目部分の面積は何cm2ですか。
(2)図2のように,円が描かれた平面に,直角三角形PQRを垂直に立てます。ABは円の直径で,その長さは6cm,点Pは円周上にあり,PQ=6cm,RP=4cmです。
図3は図2を真上から見た図です。
図4のように,直角三角形PQRは円が描かれた平面に垂直に,辺PQを常に直径ABに平行なまま,点Pが円周上を1周するまで動きます。
@ 辺PQが動いたあとの図形の面積は何cm2ですか。
A 直角三角形PQRが動いてできた立体を,円が描かれた平面から高さ2cmの平面で切断しました。切り口の図形の面積は何cm2ですか。
(1)3×3×3.14×$\dfrac{\text{60°}}{\text{360° }}$−0.43×3×3=4.71−3.87=0.84(cm2)
(2)@ QはPを右に6cm平行移動した点なので,QはPが描く円を右に6cm平行移動した円を描きます。
次の図の色のついた部分が辺PQの動いたあとの図形になります。
正方形と半円2つ(円1つ分)に分け,
6×6+3×3×3.14=36+28.26=64.26(cm2)
A 立体をちょうど半分の高さで切るので,PR,QRの真ん中の点をそれぞれP',Q'とするとき,線分P'Q'(次の図の赤の太線)が動いてできる図形の面積を求めることになります。
P'Q'=PQ÷2=3(cm)で,PとP'は真上から見ると重なっているので,次の図の色のついた部分が線分P'Q'の動いたあとの図形になります(内側に空洞ができることに注意します)。
空洞部分も含めた面積は,
6×3+28.26=46.26(cm2)
図のように線で結ぶと,内側に1辺の長さが3cmの正三角形ができます。よって,(1)より,空洞部分の面積は,
(4.71+0.84)×2=11.1(cm2)
よって,
46.26−11.1=35.16(cm2)
中学への算数
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●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。
高校課程では習熟度別授業やコース分けが導入されていますので、問題を解ける喜びや数学の楽しさを味わえる環境が整っています。授業ではただ板書をノートに写すのではなく、自分で考えて正解を導く努力をして下さい。そうすれば大学生や社会人になったとき、数学を1つの手段として用いることができるようになり、更には数学そのものの魅力に気づくはずです。