1985年。バブルのきっかけとなったと後に言われる「プラザ合意」があった年。
ニューヨークのプラザホテルでの中央銀行総裁会議(当時はG5)。ここで、世界はドルに為替介入することを是とした。
ここからだんだん経済は上向きになった。
大学のサークルのイベントに企業がタイアップについたり、就職内定者を合宿と称して接待漬けで拘束したり、昼休みにラジオで株式市況を聞くOLが続出したりした。
お正月に苗場プリンスに行こうとして予約を入れたら「一見様はお断りしております。」とマジで言われたあの時代。
ああ、そうだったな~、とそんなことを思ったのは昨日だか一昨日、うっかりつけっぱなしにしていたテレビで「就職戦線異状なし」という映画をやっていたから。
全部見ていないが、織田裕二に羽田美智子、仙道敦子に和久井映見という「トレンディ俳優」(死語?)満載の映画だった。
面白かったのはファッション。ヘアスタイルは前髪がカールしてくるっと上に上がっている。スカートも長め。肩パットにウエストマーク。眉毛は自然に任せている感じ。紫のシャドウにマットな赤い口紅。
マドンナだのマイケルだのといった大物「外タレ」が来日したのもこの頃か。
あのあたり数年はみんな金銭感覚が麻痺していたような気がする。
卒業パーティーは船で、みたいな大学生を苦々しく見ていたOLの私だったが、社会人も負けてなかった。抹茶色やらあずき色のダブルの高っかいスーツを男性は着ていたし、OLはホテルのプールでしか泳いでいなかったような。(今じゃ区民プールの500円すら高いと思うのに。)
あの時、空を飛んでいた諭吉はどこに行ったんでしょ。
あの時、日本企業が買いまくったアメリカの不動産はどうなっったんでしょ。
あの時代がもう一度来て欲しいとは思わないけど、もうちょっとなんとかなってもいいと思う。
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