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ビアマグさんの日記

2010年05月06日14:25

老舗の処世術

 今日は久しぶりの婦人科検診と血液検査に銀座のウィメンズクリニックに行った。
 そしてそのついでに京橋にある東京商工会議所中央支部に立ち寄ってきた。

 「秘伝老舗の処世術」として4月30日金曜の東京新聞夕刊で紹介された、商工会議所中央支部で発行された冊子を分けてもらうためである。

 こんな時代にあっても生き残っている、老舗の商売のノウハウを学ぼうと発行された冊子『老舗企業の生きる知恵~時代を超える強さの源泉~中央区老舗企業塾 平成21年度活動報告書』というもので、区内老舗企業17社の不況を乗り切るための知恵が書かれているという。


 紹介記事を読んで「これはGWが明けたら問い合わせしなくては」と記事を切り抜いておいた。
 だって、それに出てくる老舗の方々は、100年に一度の不況どころか、大震災も戦争もくぐり抜けてきたところばかりなのだろうから、きっと学べる知恵があるはず!と思ったからである。


 例えば「株式会社千疋屋総本店」。
 紹介にも取り上げられていたが、1834年(天保5年)創業。江戸時代は幕府御用達だったが、明治維新後は宮内庁御用達となった。

 江戸時代は幕府御用達だったのに明治維新後は反幕勢力を主体に発足した明治新政権に顧客を切り替えれば「節操がない」と信用低下を招くということであえて「のれん分け」をして京橋店に宮内庁を任せたのだそうである。
 千疋屋さんって、大震災どころか明治維新も乗り越えてきたのか~。
 今の6代目社長のお子さんはまだ小学生だそうだが、りんごを食べれば品種が分かるということだ。老舗の味はこうして受け継がれて行くのだろう。


 1690年(元禄3年)創業の煙管問屋「丹波屋株式会社」。
 昔は煙管、昭和の中期には高級ライターなどを扱ってきたが1960年代に登場した100円ライターに危機感を抱いた14代目が1970年代始めにファッションや生活雑貨を扱う店に業態変更。こういう切り替えの知恵や決断が功を奏し、「生活提案型ショップ」として今も300年ののれんを守っている。


 1792年(寛政4年)創業の「株式会社安田松慶堂」。
 仏壇・仏具の販売を主にする会社。仏師であった先代は、「仏壇」は安く売る「物」でも、売るために作る「物」でもなかった。商用ではなく美術品というわけだ。お客様の要望を聞いて2~3年かけて作って収めていた時代から現代へ。仏教観、仏教行事の理解不足に対して「仏事コーディネーター」という資格を設けて次代を担う人材の育成をしているそうである。


 この冊子、京橋プラザにある東京商工会議所中央支部に取りに行かないとだめな上に、統計的な意味合いがあってこちらの名刺を置いてこなくてはならないが、無料である。今日見た感じではまだたくさんあったのでご興味ある方は行かれるといいと思う。


 掲載17社。尊敬の意味合いを込めてご紹介させて頂く。敬称略。

 株式会社伊場仙、有限会社魚十、株式会社榮太郎總本舗、株式会社越後屋、株式会社江戸屋、有限会社大野屋總本店、株式会社眼鏡舗村田長兵衛商店、経新堂稲崎表具店、株式会社銀座ヨシノヤ、国分株式会社、株式会社千疋屋総本店、株式会社玉寿司、丹波屋株式会社、株式会社松崎商店、株式会社マツモト交商、株式会社安田松慶堂、株式会社山本海苔店。

 以上17社。いずれも1590年(関ヶ原の10年前!)から1924年(大正13年)に創業した老舗の皆様である。

カテゴリ名: 自営業者のひとりごと

 

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