JR水道橋駅からそう遠くないところに「いもや」という天ぷら屋さんがある。
「いもや」には「天ぷらのいもや」と「天丼のいもや」があるのだが、ここのプロの業にはちょっと感心するので書いてみたい。
500円で天丼や天ぷらが食べられる(価格は最近はいくらか不明)とあって、両店とも結構な行列になるのだが、なにがすごいって、店員さんの暗記力である。
お店はコの字型のカウンターになっていて、真ん中で調理が行われる。
お店の外にも行列ができるが、数人は店に入って食べている人の後ろで待つというシステムになっている。
コの字型のどこかで誰かが食べ終わって席を立つと次の人が座る。そして新たな注文をするのだが、あちらでもこちらでも食べ終わるわけで、片付けながらの注文とりになる。
櫛の歯が抜けたように次々と立ったり座ったりで、誰が先で誰が後か順番がわからなくなりそうなものだが、ここの店員さんはこれを全く間違えないのである。
「あれ?私の方が先に来たのに・・・。」というのは本人はわかる。それを不愉快だと思う人もいるだろうし、後から来たのに先に同じ注文品が来てしまい、バツが悪い人もいるだろう。
食事のオーダーの順番を守ることって結構重要なんじゃないかと思う。
さらにすごいのは、誰かは海老やらしいたけを追加したり、イカを小さく切ってくれ、と言ったりしているわけだが、これも全く間違えないこと。
本当に感心する。
お店はひとりで来店する人ばかりではない。二人とか三人とかで来る人もいる。とりあえずひとりずつ席にバラバラに座ってもらって、後から隣の席があいたら移動するように誘導もしてくれるのもすごい。どの人とどの人が一緒の仲間かというのは、時間が経つとわからなくなりそうなものだけど。
たかが食事の順番じゃない?と思うかもしれないが、こういうプロの業ってすごいと思う。
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