始めにお断りしておきますが、この話は私が先日受けた江戸文化歴史検定に落ちた時の話です。
受験のサイトでこの時期に縁起でもないことも、よく存じ上げておりますが、試験を受けたとき、採点してみた感じ、そして当日に結果が分かり、しかも落ちたという体験をしたので素直に気持ちを書いてみたいと思います。
実は落ちて大変なショックだったのです。4日経ってやっとこうして書けるようになりました。
試験勉強は結構したつもりでしたので、当日は緊張はしましたが「よし、やるぞ!」という気持ちでした。
集合時間よりだいぶ前に着いたので試験会場の明治大学の近くのマクドナルドでお茶を飲みました。
周りには江戸検定の教科書を読んでいる人多数。
教科書は、私の受けた2級の場合2冊あり、1冊目から2割、2冊目から5割、そして、「今年のお題」というテーマ(今年は「東海道五十三次」)から2割、どこにも載っていないものから1割が出題されます。
教科書は厚さが2センチずつあるので結構な暗記量と、暗記と言っても直球では出ないのでそれなりの準備が必要です。
マックで本を読んでいる人の中には、公式テキストではない、「江戸の川柳と俳句の問題集」のようなのをやっている人もいて、「え?あんな本があるの?」と、心穏やかではいられませんでした。教科書に載っているものしかやらなかったけど、大丈夫かなあ、なんて、完全に気持ちが呑まれてしまいました。
時間が近づき、会場へと向かいます。
懐かしい階段教室の長い机の真ん中に席がありました。昔のと違って椅子の収納が独特で、ただ背もたれから座面を倒すものとは違いました。今の大学生って、こんなかっこいい椅子に座るのか。
注意事項その他を聞いて、試験開始。
ここで散々語ったくせに、「条件に線をひく」ことをしなかったために間違えた問題、4択なのに全部読まないでひっかけの2番目をすぐ書いてしまった問題もありました。
終了すると即時答えが配られるという珍しい試験です。2級まではマークシートなのですが、今回やった感じではマークシートはやはりシャープペンシルよりも鉛筆がいいですね。
合格点は70点。私は67点でした。
何度数えても67点。このときのショックと言ったらなかったです。
勉強してきた(といっても社会人の検定は、ほかにいろいろある中での勉強ですが。)日々がよみがえり、血液が逆流するようながっかりした感情に押しつぶされそうになってきます。
今回、テニス仲間にも受験を宣言し、周りに同じ試験を受けた仲間もいる中での合否なわけです。所詮検定ですから隠して受けるようなものでもないですが、不合格を恥ずかしいと思う、思ってもみなかった感情も湧きあがってきました。
子どもたちが中学受験をしたときに、同じ学校を2回受けて2回ともだめだったことがあったことや、試験当日に合格発表がある中で翌日にも試験があったことや、補欠合格と言われながらも結局だめだったことなどがあったことを思い出し、今更ながら、12歳の子どもに大変な試練を仕向けていたのだと思いました。
「行きたい!」と思っていた学校に落ちてしまうことの傷つき方は想像以上だと思います。
今回やってみて、塾の先生方が口を酸っぱくして「1校は合格をとらせてやってください。たとえ選択で公立に行くとしても、ひとつは受からせてやってください。」ということの意味が、今回の出来事で非常によくわかりました。
試験の合否は、やらないで適当に受けたのならともかく、苦しいことを耐え、楽しいことを我慢して勉強してきたことの結果なので、落ちた時には「どうして?」「なんで?」「もう一度チャンスを下さい!」「受け直したい!」のような感情が湧きあがってくるものなのだと分かり(思い出し)ました。
日曜日から4日経ち、やっとこれらの感情を昇華することができました。
性格にもよりますが、私のようにくよくよするタイプだとこのように立ち直るのに日にちがかかります。
今回の経験で大人になったというか、どっと老けたというか、ものすごく疲れました。
試験当日の、頭にカンカンに血が上ったような疲労感もですが、合否が即日わかるということの疲労感はちょっとすごいと思います。
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