今朝の新聞に、慶応大学教授(文化人類学)渡辺靖氏が、「万歳より世界にメッセージを」と題して書いていらしゃいました。
以下、私が共感した部分を抜粋します。
・アメリカの有力大学で日本政治を教えている、気鋭の学者であるアメリカ人の友人が「日本の政治は、もはや政治学では分析できない。ほとんど文化人類学だ」と話していました。
日本の政治が「理念」や「哲学」ではなく、人間関係や権力関係を中心に動き過ぎていることへの皮肉も込めていたのでしょう。
・日本の政治がひどいのかといえば、世界を見回す限り、そんなことはありません。
イギリスの「エコノミスト」誌が発表した「民主主義指数」08年版によると、日本は167ヶ国中17位です。
「十分に民主的」な30カ国に入っています。
ちなみに1位はスウェーデン、再会は北朝鮮でした。
自由で公正な選挙を享受できている数少ない国の一つです。
・私たちは、各党の党首や幹部、候補者たちから、人間として、あるいは指導者としての、資質に富んだ言葉や行動をどれだけ見聞き出来たでしょうか?
近代民主政治は財力や血統ではなく、言葉で行われるべきものです。
その言葉に信頼を与えるのは、語り手の生き様や資質です。
こればかりは、いくら優秀な政治コンサルタントが付け焼刃的に鍛えようとしても得られません。
・政治家が若い世代の心をを揺さぶる存在になっているかが問われます。
自分は若者が駆けつけたくなる、自らを重ね合わせたくなる、あこがれの存在だろうか。
食費を削ってでも応援したい候補者だろうか。
そう自問している日本の政治家がどれだけいるでしょう。
・民主主義は多数決と同じではありません。
むしろ勝者(多数派)が敗者(少数派)にどれだけ耳を傾け、信頼と共感を勝ちえていくかによって真価が問われます。
・今回の選挙結果や勝者の弁は、海外でも必ず報道されます。
日本は主要先進国の一つです。
どうか、このことを忘れないでほしい。
買った側の党首は国際社会へ向けて明確なメッセージを発してほしい。
日本の次の首相になる政治家には「これからの世界をどうしたいか」を語ってほしい。
以上です。
これを誰か他者への批判と見るのではなく、「政治家」を「教育者」と置き換えてみたり、また「大人」と置き換えてみて、自分への反省材料として読み返したいと思って、記します。
今日は、かなり真面目な私でした(笑)。
長々と、お付き合いくださって、ありがとうございます。
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