受験国語で出会った本にはまるきっかけとなった本、
それが吉本ばななさんの「みどりのゆび」です。
この本は短編集「体は全部知っている」(文春文庫)に収録されています。
両親が共働きのため、
どうしようもないおばあちゃん子になってしまった「わたし」
「わたし」が不安定になると、本人より先に気がついてくれた祖母。
植物が大好きな優しい祖母。
その祖母が徐々に死に近づいていく姿を、
静かにみつめる「わたし」。
その「わたし」をあたたかく見守ってくれる生命力溢れる「アロエ」
捨てられる寸前だった育ちすぎてしまった「アロエ」は
祖母の「アロエが切らないで、って言ってるの」
瞬間アロエと化してしまった祖母の言葉で生き延びる。
「わたし」は祖母のような「アロエ」の愛につつまれ
植物に関わる仕事に就く事を決める。
「あんたにはわかると思うの、そういう感性がね」
「わたし」を深いところまで理解してくれている
優しい優しいおばあちゃん。
部屋の隅っこにあるいくつかの観葉植物に
名前をつけてしまうこす子も
そんな風に言ってもらえたら嬉しい。
難関校とよばれる男子校と女子校でほぼ同じ部分が出題されました。
こす子さんの日記
2009年04月15日00:34
受験国語で出会った本「みどりのゆび」