今年度(平成22年度)入試では、首都圏全体で約5%中学受験の受験者が減少しました。受験率も平成16年と同じ水準まで低下しました。何となく「無風状態」「入りやすい」というイメージが広まっているような気がします。
しかし注意したいのは、上位校の競争は全く緩和されていないという点です。特に男子はよりその傾向が顕著で、偏差値60以上(四谷大塚合不合80%偏差値。以下同じ)の受験者の対前年比は98.9%とほぼ前年並みでした。
個別に学校を見ていくと、麻布では受験者前年比+30名、倍率2.7倍→2.7倍と横ばい、開成は受験者+1名、倍率2.7倍→2.7倍、武蔵が+14名、3.1倍→3.2倍、とまったく緩和されていません。
女子もほぼ同様で、雙葉はやや緩和(3.7倍→3.2倍;女子はサンデーショックがあったため一昨年比。以下同じ)したものの、桜蔭は-15名ながら倍率は2.1倍→2.1倍、女子学院が+5名、2.9倍→3.0倍と難化しています。
この傾向は東京だけのことではなく、栄光学園(2.3倍→2.5倍)、フェリス(2.2倍→2.4倍)、渋谷幕張の女子(3.3倍→3.3倍)と東京以外の地域の上位校に共通してる現象です。
昨今「中学受験熱もひと段落」というフレーズに接する機会が増え「のんびりムード」の受験生が多いような気がします。しかしながら細かく見てみると、全体数の減少に大きく寄与しているのは偏差値45以下のゾーンの学校であることが分かります。上位校を目指す皆さん、のんびりムードに流されることなく勉強を続けていきましょう。
カテゴリ名: 家庭教師
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