ぼのさんの日記を読んで思い出話を1つ・・・
「蝶々夫人」アメリカにいた時に観たんです。
私達の住んでいた加州の街、冬はオペラシーズン。この他にも沢山のオペラを観ました。
初めて観たのが「蝶々夫人」なので、思い出深い作品です。
その素晴らしさに感動して、その後も何度も足を運ぶ事になりました。
でもイタリア語だから大変でした。歌曲の意味は全くわからない!
一応、舞台の上に英語の字幕が出るのですが、でもこれを読んでいたら楽しめない・・・
渡米当初は英語を読む事には、相当苦労していましたから。
だんだん要領が良くなりました…
つまり、早く行って、急いでプログラムの要旨を読むんです、英語だから大変です。
夫も私も黙々とひたすら読みます、幕開けまで必死!
細かい事は置いておき、大意が分かったところで幕開け。既にふぅ〜〜っと、お疲れ。
でもね、貧乏だったからスタンディングルーム、っていう安い立ち見チケットで見てました。
だから英語を読んでいる時もずっと立っているわけです。
このチケット、ある時間になると当日買えるのですが格安でビックリ。
夫の勤務先の学生さんから聞いた知恵でした。
取りあえず1幕目は立ち見で観ます。1階の最後尾、ずっと後ろからの立ち見です。
1幕目の終わり頃空いている席をチェック、忘れずに暗い客席を見わたして空席を探さないとなりません。
それも数カ所探しておきます。
そして、2幕目が始まるのを待ちます。運良く誰も来ないなら、こっそり座るんです!うしし。
ルール違反?多分そうです、ゴメンナサイ。ペコリ。
さて、素晴らしい席が空いていました、ラッキー! (だいたい、いつも何処かが空いてました。)
お隣には裕福なご夫妻、シーズンチケットを買っているので指定席のはず。
つまり、お隣さんはいつもの○○ご夫妻、きっと彼らは顔なじみに違いないんです。
○○夫妻が来ない隣の2席、今日はそこに見窄らしい若い東洋人がチャッカリ座るわけです。
でも、彼らは笑顔で歓迎してくれました。
20代の私達、若いから許された事かもしれません、どう見ても学生みたいな私達でしたから。
そして富裕層には、こんなことは大した事ではないのでしょう・・・
彼らはドレスやタキシード姿、幕間にシャンパンなんて飲んでいるのを羨望の眼差しで見てました。
2幕目、3幕目、隣の禿頭のタキシード男性はシャンパンで良い気持ち??こっくりこっくり。
やがて彼のいびきを隣で聞きながら、それでもしっかり満喫したのを思い出します。
こんな事を何度もやってた私達でした。 「時効!」ってことでお許しを♪
懐かしぃ・・・ぼのさんの「蝶々夫人」の日記の御陰で、貧しくも楽しい時を思い出しました。
お金がなくても、こうして超格安で芸術を楽しめるチャンスがある事、素晴らしいです。
おっと、本来ならずっと立ち見なんですよ!立ち見で安く楽しめる機会がある、という意味デス!
日本でも交響楽団のリハーサルを観るなど、手軽に楽しむチャンスは有るようですよね。
でも、とにかくオペラは高いっ!!
そういえば、娘の学校では音楽でイタリア語で歌曲を歌うんですが、結構サマになってましたっけ。
いつか本物を見るといいなぁ〜と思います。
もうこの歳ではこんな冒険は出来ませんっ、いつか正規料金で、オシャレして観に行きたいな。
老後の楽しみかな〜♪
カテゴリ名: カプチーノ的生活