最近は1年生から入塾させる塾もありますが、ただあまり早くから塾通いを始めると、緊張感がなくなって惰性で通うようになったり、早くからハードに勉強すると5年生の段階で挫折したり、あるいは6年生の秋くらいにピークが来てしまい、本番の頃には下降線をたどってしまうなどといったケースがよく見られます。
ですから、通塾は早ければ早いほどいいというものでもありません。家で決まった時間、学習する習慣がついていれば、あせる必要はないでしょう。むしろいろんな本を読んだり、たくさん会話したりしていたほうが、あとで伸びる子になります。
「入塾が早い子ほど難関校に受かっている」という話ですが、難関校に受かる子というのは、長期間塾に通ったからというよりは、すべてお膳立てされてやるというのではなく、自分でできるようになったタイプが多いのです。
中学受験は子どもが幼いから親がリードしなければならない? 確かにそうした部分があります。が、親が決めて、そのとおりやらせるのではなく、できるだけ早いうちに、子ども自身に「受験するのはお母さん、ママではなく自分なのだ」という気持ちにさせることが大事です。そのためにも、塾に通うかどうかもまず子どもの意思を確かめてください。子どもがその気になっていないのに、親が先手を打って塾に入れても効果は期待できません。
時間はかかりますが、日々の細かなことから自分でやらせるようにして、子どもの中で気持ちが熟するのを待ってはどうでしょう。
学習内容の点からいっても、塾通いは4年生からでも間に合うので、これから少しずつ私立中学の楽しさを伝えることを行っていってはどうでしょうか。
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