大手塾のチラシに新小1生の募集がありました。早く入れたほうがいいでしょうか

チラシを見ると、早く入った子のほうが難関中学に受かっていると書いてあったので、焦っています。遠くの大手塾か近くの個人塾か迷っています。
  安田先生のアドバイス
焦らなくてもいいのでは…

 2月からは6年生がいなくなり、教室が空くので塾の新学年は2月に始まります。それで今の時期は入塾を勧誘するチラシがよく入るわけです。従来だと小4から手がけていた大手塾が、いまでは塾生の早期確保のために小1からのクラスを作るようになっています。が進学塾といっても、低学年のうちは勉強に興味を持たせることに主眼を置いていますので、早くから受験教育をするわけではありません。近くにあれば別ですが、小1から電車を使っての通塾は体力的に負担になるのでお勧め出来ません。それに塾に行っても家で勉強しなければ身につきませんから、まず家での学習の習慣をつけることが大切です。親が家で30分でも1時間でも面倒を見られるようなら、無理して遠くまで行く必要はないでしょう。
 家ではなかなかそうした時間が持てないのであれば、近くの算数・国語教室のような基礎学力をつける教室に通う方法もあります。小4から進学塾に入ったときに、それまでに学習習慣がついていないと、レベル的にも高く、量的にも多い学習に耐えられないので、それまでに漢字・語句の知識、文章の読解力、正確に速く計算できる力などをつけておくことは効果的です。
 低学年の間は一切こうしたものに通わせないという家庭もあります。本人が好きなこと、興味があることを思いっきりやらせておきたいという考え方です。稽古事やスポーツでキツイ練習にも耐えられる精神力、努力し続ける姿勢を養っておくことは、長い人生においてとても重要です。思いっきり好きなことに打ち込めた、存分に遊んだという思いが、受験生活に入ってから勉強に集中できるという面もあります。
 いずれにしろ、早くから受験モードに入ることはお勧めできません。小5、小6で疲れてしまうケースがしばしばあるからです。いろんなものへの好奇心、チャレンジする気持ち、長期の受験生活を乗り越えられる体力、そうしたものを養っておくことのほうがあとあとの結果がいいように思います。
 焦らないで、お子さんと生活を楽しみながら、こうしたベーシックなことを身につけさせることをされてはどうでしょうか。
 


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