当然ですが、塾は成果を出したいですから、家でもしっかり勉強するよう宿題をたくさん出します。大手塾の場合は、偏差値60くらいの学校の受験にも対応できるくらいのレベルのテキストを使い、量的にもそこに受かるくらいの量をこなすカリキュラムになっています。
一方お子さんの方は、潜在能力が高くテキパキとこなせるタイプの子もいれば、じっくり型ですごく時間がかかる子もいます。時間がかかる子の場合は、塾でやったことの間違いなおしひとつとっても時間がかかりますし、宿題も全部こなせないという循環になりがちです。
夏期講習でやっている算数のレベルが高く、理解できないまま先に進んでいるとしたら講習に参加している意味がありません。テキストとお子さんの答案をよく照合して、本人に聞きながら理解できているかチェックしましょう。お子さんが消化不良のまま苦戦しているようなら、後半は算数だけ基礎のクラスに変更できないか、塾と相談してみてはどうでしょう。定員があるので実際は難しいかもしれませんが、可能性を打診してみるだけでもしてみてはどうでしょう。また、宿題についても、自宅で基礎固めに力を入れたいので、やっていかなくても叱らないでほしい、と話をしておきます。
夏期講習に限らず、秋以降の学習についても同様なのですが、志望校が決まっていて、そこの入試問題からすると、塾でやっていることがレベルが高過ぎるということがよくあります。力のあるお子さんの場合は、実力以上のものに挑戦し続けることで力がどんどん伸びることがあるのでいいのですが、現状でも消化不良という場合は、やる内容を検討する必要があります。
お子さんにとって、「今何が一番重要なのか」、また言葉は悪いですが「少し手を抜いても大丈夫なものは何か」といったことをこの機会に見極めましょう。
受験というのは、目先の塾の宿題をこなすことが目標なわけではなく、あくまで来年の志望校の入試で合格点を取ることにあるわけです。親御さんがそこに視点を置き、ある程度大雑把な気持ちになった方が、お子さんも楽になり、最近多いつぶれることから防げます。
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