受験を諦めかけているような発言をするようになった

6年生になった男子です。志望校はまだ決まっていませんが「絶対あの学校にいきたい!」と強い願望がなければならないでしょうか? 去年までは志望校(駒場東邦)があったのですが、苦手な国語が全く伸びず、受験全般を諦めかけている発言をよくするようになりました。 このようなとき、親はどのような言葉をかけてあげればいいでしょうか?
  安田先生のアドバイス
学力に合った学校を探してあげて

 受験勉強を始めてまだ1年くらいの場合には、「当初の志望校をあきらめずに努力して。受験校の決定は秋以降でもOK」とアドバイスするところですが、お子さんの場合には志望校のレベルも高く、また長いこと勉強してきた結果なので、「あくまで志望校目指して」とは言いにくいところがあります。
 「毎日の学習は大変真面目にしております」というのですから、コツコツ努力するタイプの真面目なお子さんなのでしょう。こういう子の場合は、勉強面でも融通が利かず、応用問題に弱い傾向があります。また真面目な努力型であればあるほど、これまでの疲れが蓄積している可能性があります。
 少し学習量を減らし、気分転換の息抜きもさせてあげてください。発言からすると、少々自信をなくし、気持ちも後ろ向きになっているようです。お母さんとしては、さりげなく「駒場東邦にこだわってはいないこと」を話し、まずはお子さんの気持ちの負担を軽減してあげることが大切です。
 一方、塾の先生に国語力を上げる方策を相談してみてください。6年生ですからいまから飛躍的に読解力を上げることは現実には難しいので、お子さんの力で得点できるような問題レベルの学校を挙げてもらってください。それらの学校の「過去問」を購入し、易しそうな問題を選んでやらせてみること。できる問題がたくさんあれば、お子さんも徐々に国語に自信を持つはずです。
 またお母さんは挙げられた学校を研究してください。学校説明会が近々あるなら訪ねてみるといいでしょう。駒場東邦ほどではなくても、実際に訪ねて話を聞けば魅力に気がつくはずです。お母さんが他の学校でもいいと心の底から思っているかどうか、これがお子さんにも伝わります。
 7月以降の模試では、これらの学校を志望校として記入してみましょう。「合格可能性50%以上」と出た学校があれば、お子さんも自信がつき、気持ちが前向きになるはずです。
 真面目なお子さんに対しては、お母さんは明るく大雑把なくらいがいいのです。「お母さんがいい学校見つけてきてあげるから、あなたは安心して勉強していなさい」……そんな態度でいたいものです。
 


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