子どもが受験したいと言い出しました。今からでも間に合いますか?

友だちから中学受験する理由などを聞いて、子どもが塾に行って、受験すると言い出しました。今からだと何をどのように進めればいいのでしょう?
  安田先生のアドバイス
「駆け込み受験」は増えている><br>
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 「友だちが受験することがわかって」、「地元中学の評判を耳にするようになって」……と、6年生になってから中学受験をしようと動き出すご家庭が増えていることは事実です。しかし、現在の中学受験は、小学校の学習レベルと入試問題の間に大変大きな開きがあるので、6年生の1年だけでこの間を埋めるのは大変難しいものがあります。大手塾が6年生からの入塾を断るのはこうした事情からです。6年生になってから受験を希望する場合は、必然的に個人塾ないし個別指導塾で受験勉強を進めることになります。
 また、お父さん・お母さんが時間があり、お子さんの学習を見てあげられるなら、自宅学習で受験に臨むことは可能です。それで受かっているケースは毎年あります。ただその際に注意していただきたいのは、定評のある受験教材を使うということです。大手塾の窓口か、ものによっては書店でも手に入ります。
 また、6年生から4教科をやるのはどの教科も中途半端になりがちですから、国語・算数だけに絞ったほうが賢明です。2教科ですと受験できる学校が限られてきますが、合格を優先させることを考えると、「やらない勇気」も必要です。11月までに、受験に必要な勉強の全範囲をひと通り終えるように計画を立てます。
 「過去問」も、全範囲の勉強をひと通り終えるまでは手をつけない、模試の結果も気にしない、そのくらいどっしり構えることが成功のポイントです。あせりがちになると、どうしても勉強も上滑りになりがちなので、注意してください。
 学校も「高望みしない」こと。「駆け込み受験」では、誰もが知っているような有名校や受験案内などの「偏差値表」で上半分に載っているような学校は、率直に言って無理なのが現実です。でも中堅以下の学校の中にも中身が充実している学校はたくさんあるので、受験案内などで調べて、これはと思った学校は実際に学校を訪ねてみてください。
 早くに始めてピークが過ぎてしまった子より、受験生活が短期間だった子のほうがいい結果が得られることがあります。幸いお子さんが前向きなのですから、親子で力を合わせて2月までをがんばって走ってください。
 


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