私のような仕事をしていると、願書受付初日の出願数で、入試当日の実受験者数が大体読めたものですが、最近はそうしたことが難しくなりました。その理由は、インターネットの発達にあります。各校の出願状況を自宅でチェックできることが出願の様子を大きく変えているのです。
年々中学受験に参加するお父さんの人口が増えていますが、お父さんはインターネットでお子さんの受験予定校の出願数をこまめにチェックするのはお手のもの。どちらかというと大好きです。
そうしたお父さんのかかわりが増えているせいもあり、以前なら受験者の7割から8割が願書受付初日に願書を出していたものが、最近は締切日まで間延びするようになりました。倍率状況を見て、ギリギリまで出願先を決めない、少しでも倍率の低い学校を探しているご家庭があるからです。
ですが、これは危険です。あくまで受験するつもりで準備してきた学校を最優先するべきです。受験校を変えることで、お子さんのモチベーションが下がるのが心配なことと、倍率が高くてもそれなりに対策を立ててきた学校のほうがやはり受かりやすいからです。倍率がいくら低くても準備しないで受かるほど甘くはありません。
埼玉・千葉で、「絶対安全と思っていた学校に思いがけず不覚を取った」というようなケースの場合には後半戦で確実な学校を探す必要はありますが、ここまできたら志望動向など気にせず、当初たてた受験スケジュールにのっとって着実に前進しましょう。お子さんが力を100%発揮できようにすることだけを考えるようにしてください。
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