2015のように各位の数字がすべて異なる整数を「おもしろい整数」とします。
(1) 4けたの整数のうち、「おもしろい整数」はいくつあるか答えなさい。
(2) 「おもしろい整数」ではない4けたの整数が最も長く連続するのは、
から
の
個です。 ア、イ、ウにあてはまる整数を答えなさい。
(3) 4けたの「おもしろい整数」が連続するのは2013から2019のように最も長くても7個です。このように4けたの「おもしろい整数」が7個連続するうち、一番小さい「おもしろい整数」の一の位が9である場合をすべて答えなさい。ただし、「2013から2019」のように答えなさい。
解法のポイント
問題文の意味はとりやすいのですが、いわゆる‘当てにくい’問題です。(2)では千と百の位の数に,(3)では十の位の数に着目することで,絞り込むことができます。
解答・解説
(1) 各位の数を、千の位から順に、0から9までの数から選んでいきます。
千の位の数の決め方は0以外の9通り。百の位の数の決め方は、千の位に使った数以外の9通り。十の位の数の決め方は、千と百の位に使った数以外の8通り。一の位の数の決め方は、千と百と十の位に使った数以外の7通りです。
よって答えは、9×9×8×7=4536 (個)
(2) 千の位と百の位が同じ数であるとき、「連続」は長続きします (少なくともaa00からaa99までの100個連続します)。
そこで、少していねいに調べると、
・1000台では、1099、1100〜1199、
1200、1201、1202の、104個。
・2000台では、2199、2200〜2299、2300
……………………………………
・7000台では、7699、7700〜7799、7800
以上、それぞれ102個。
・8000台では、8797、8798、8799、
8800〜8899、8900の、104個。
・9000台では、9877、9878、9879、
9880〜9889、9890〜9899、9900〜9999
の、9999−9877+1=123個。
よって答えは、9877から9999の123個。
(3) 十の位が0、1、2、3、4、9のとき、一の位が9である数から始めて「おもしろい整数」が7個連続することはありません。たとえば、下2けたが49である数から始めると、
49、50、51、52、53、54、 ×55
と、多くても6個で途切れます (×は「おもしろい整数」でない)。
そこで、十の位が5〜8の場合を考えます。上2けたがab (a、bは異なる数)であるとして、
・十の位が5の場合。
×ab58 、59、60、61、62、63、64、65、 ×ab66
のようになり、下線部に使われていない数は7と8なので、aとbの組は、7と8に決まります (このとき、ab58は確かに×になります)。
・十の位が6の場合。
×ab68、69、70、71、72、73、74、75、 ×ab76
のようになり、下線部に使われていない数は8だけなので、aとbの組は決まりません。
・十の位が7の場合。
×ab78、79、80、81、82、83、84、85、 ×ab86
のようになり、下線部に使われていない数は6だけなので、aとbの組は決まりません。
・十の位が8の場合。
×ab88 、89、90、91、92、93、94、95、 ×ab96
のようになり、下線部に使われていない数は6と7なので、aとbの組は、6と7に決まります (このとき、ab96は確かに×になります)。
以上により、答えは、
7859から7865、8759から8765、
6789から6795、7689から7695
出来た問題についてはそれだけで満足せず、できなかった友達が「なるほど」と納得する説明を君ができるかどうかを自問自答してください。
出来ない問題があっても嘆きは無用です。中学入試の算数の出題の背景には、多くの先人たちの英知が結集しているのです。「なるほど、それならできないこともあるな」とリラックスして、先人に敬意を表しつつ“名画を鑑賞”する気分で、その筆遣いを少しでも取り入れられるかを楽しみながら検討することが君の財産となるでしょう。
海城は“好奇心と粘り”をもった皆さんに応える数学を展開します。君の入学を待っています。