土曜日に習っているフリーランスのテニスコーチは全日本ランキング100位以内にいたことがある人で、素晴らしいテニスをする上に教え方が非常にうまい。密かに天才だと思って尊敬している。
結構言うことはキツメなのだが当たっているから話を聞かざるを得ない。
実は昨日、そのコーチと夫と3人でゴルフに行ってきた。
テニスプレーヤーとして生きてきた彼は自分はゴルフは逆に自分は生徒だからまだまだだよ、と言いながらだったが、ブルーフラッグを立ててバックティーからやったゴルフはとてもうまかった。スコア的にはまだまだなのだろうけれど、打ち方が美しい。
(注:普通はティーグラウンドは白いマークのところから打つ。ブルーティーは月例などの大会用で白よりだいぶ後ろにある=距離が長くて難しい。ブルーからやりたい場合はキャディーマスター室に届け出てブルーの旗をカートに立てなくてはならない。プレーの進行が遅くなるから、ということらしい。ちなみに私は初めてまだ2年目なので当然のようにレディースティーからである。)
コーチは、テニスよりゴルフこそちゃんとしたコーチにつくべきだ、と言って笑っていたが、聞いたらご自分も大金を払って習っていたことがあるそうだ。
このコーチのすごいところは、極めるためにはちゃんとやるところ。
日曜のゴルフは土曜日の朝に急に決まった話なのだが、その日の夜9時から夜中の1時まで練習場で打ってきたと言っていた。(朝5時半にうちが迎えに行くというのに1時まで!)
普段はちゃらちゃらしているように見えがちなテニスコーチと言う職業だが、テニスに関しては実態は違う。
試合にでようとしていたら、試合前は競馬馬のように調整しなくてはだめだと厳しいことを言われたりする。
ほかを排除してそのためだけに集中するということもだが、考えてするテニスについても、体を作ることについてもアドバイスされる。
お稽古事として趣味でレッスンしているだけならいいけれど、試合に出て勝ちたいならちゃんと考えなさいよ、ということ。
結局どこまでテニスに入れ込んでいるのかということを試されている気がする。
昨日は気持ちの切り替えについてなるほどと思う話をしてくれた。
(以下コーチの話)
テニスは0ー40からでも挽回のきくスポーツだが、ボウリングやゴルフのようにスコアが積算のスポーツは挽回が難しい。
前のホールで10叩いたから次のホールでホールインワンを出そう、というわけにはいかない。
でも、ダメだった、といっていつまでも引きずっていては次もダメになってしまう。
ここで必要なのは気持ちの切り替え。
では、切り替えるというのは具体的にはどうやるのか。
練習の時でも試合の時でもラウンドでも、ダメだった時にどうしてダメだったかを考える人は多い。
しかし僕らは違う。普段から、ダメだった時だけでなく、良かったときに、どうして良かったのかを考えておく。今のショットはどこが良かったのか、何がうまくいったのか。
そして、ダメだった時に、良かった時のことを思い出してやり直す、というのだ。
この話は昨日ランチを食べながら聞いていて結構感動した。
勝ち味を知らないと勝てない、という話はプロ野球でよく聞く話。勝つイメージというものは確かに必要だと思う。
阪神がずっと勝てなかったときによく言われていた。西武や読売は勝ち味を知っているが阪神の選手はダメだと。
ゴルフもテニスも奥が深いスポーツなのだった。
昨日もうまく行ったりだめだったりしたが、うまく行った時のことも記憶するようにしたら、スコアがどうのというより気分がよくラウンドができた。
「謝ってばかり」のスポーツでどこが面白いのかと思っていたゴルフが違うスポーツになってきたのは昨日のコーチの一言だった。
そして、気づけば周りにはそういうストイックなスポーツの仲間がいっぱいいた。
テニスもゴルフもスキーもだ。
やるときはやる、こういうカッコいい生き方の仲間がいっぱい。
私は今まで何をしていたんだろうと思ってしまう。
しかしこれも落ち込んでいないで「これからだ」と切り替えることにする。
コーチは来ないが、来月、自分以外は全員2レベル上というメンバーでテニス合宿があるのでそれに向けて体も作りたいし、もっと考えることにしよう。
その前にこの週末にスキーがあるが、こちらも「ど」がつく素人なのでちゃんと習ってくることにする。
謙虚に真摯に、そして素直に、というのがテーマかな。
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