渋谷の、たばこと塩の博物館に、浮世絵展を見に行ってきた。
浮世絵、複写や写真は見たことがあるけれど、本物を身近でちゃんと見たことはなかった。
浮世絵は一枚一枚摺り出してあるので、版木が弱ればそれでおしまい、新しい版を作ったりすれば、もう同じものは出来ない。枚数が少ないところに、和紙で色も繊細なので、保存状態も重要。
着物の柄が一枚一枚違った多色刷りの美しさ、髪の毛が一本一本描かれた細かい細工の様子に、150年も200年も昔にこんな技術があったのか、と驚くとともに、神奈川沖浪浦(波がざば~ん、と左から被っているあれ。)、赤富士などの「本物」を見てかなり感動した。
着物の柄でその人が誰だかわかったり、身分や生活ぶりもわかるというのも不思議だった。
役者絵は今でいうプロマイド。ジャニーズの写真を持っているようなもの?イケメンはたくさん売れたらしい。
それにしても昔の着物の柄の綺麗なこと。着物の文化は後世に伝えなければ、と強く思った。(といいつつ、ひとりで着られるものは限られる。)江戸の頃とは着方も帯の結びも違うけれど、日本を代表する文化だと思う。
普段、何でもない時に着ないと、着物はどんどん遠くなる。誰かの結婚式、観劇、そんな機会だけではとてももったいない。
女性だけでなく、男性も、着物をもっと着たらいいと思う。大沢親分とか、鑑定団の中島誠之助さんとか、大人の男性の着物姿も素敵だ。
羽織の裏とか長襦袢とかに派手な柄を入れて、おしゃれ心がちらりとのぞくのもいい。
若いコの花火の浴衣だけが唯一、頑張っているけれど、普通の何でもない普段の着物、もっと若い人も着て欲しい。
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