夏が終わろうとしている、とは思いたくない。
これは人生の話。
年齢的にはだんだん、夏から秋へ、というところなのかもしれないが、私は夏にしがみついていたくて、何とかして太陽の輝きを引き止めようとしているのかもしれない。
しかし…当然のことだが陽がのぼるのも沈むのも人の力では止めることは出来ない。
特にこの一年は、子どもが高校を卒業するという節目の年であるせいか、自分自身にもなにか区切りが訪れてしまいそうで、少しだけこわいような、変な感覚がある。
ひとりで暮らしている人は、家族の節目などなく過ごしているのだから考えすぎなのかもしれないが、子どもの成長は大きな喜びであるとともに自身の秋へのカウントダウンということでもあるのだと思う。それに気付いてしまった。
食べたもの、見たもの、嗅いだもの、聞いたもの、愛したこと、愛されたこと、感じたことだけしか天国には持っていけない。お金も服も、高価な何かも、何ひとつ持っていくことは出来ない。
ならばきれいな景色や、咲いた花や、子どもたちの笑い声、嬉しかったこと、悲しかったこと、感動したこと、そしてそれらを分け合った人たち、見ず知らずの人も含めてこの世の全てを慈しんで生きよう、と改めて思う。
カテゴリ名: 超「ひとりごと」