「走れレッドスター」と言われてもなんのことかわかるのは関西の方と阪神ファンくらいなものかもしれない。
この冬、引退を表明した阪神タイガース「赤星憲広」選手のことである。
非常に足の速い選手で、どんどん盗塁するので阪神ファンの熱い支持を得ていた。
目標としている選手は中日の立浪ということで、長くいつまでも活躍するものと期待されていた。
しかし、不幸なことに試合中に頚椎を痛め、次に同じところを怪我したら命に別状あるとの診断で、引退を決めたそう。
どんなに無念だったことだろう。
小学生の時にはサッカーをしていたという俊足は、今シーズンからはグランドでは見られない。
少年時代のサッカーの試合で、自分がフォワードで「0-1で負けている=僕が活躍出来ていない」と考えてヘディングシュートを決めて同点にしながらも、相手のスパイクにけられていて血まみれだったのに気づかないくらいの負けず嫌い。
昨年だったか一昨年だったか、2試合続けてバントを失敗した次の日の試合前練習を見ていたら、衆人環視の中、黙々とトスからバントの練習をしていた。もともと1番バッターなんだからバントの機会は少ないと思われるのだが、「あかほしぃ~、ようバントの練習しときや~」みたいなヤジにも負けず、黙って何本も練習していた。
不眠症で、試合がある時は殆ど寝ていないという彼。意外にもまだ独身。毎年毎年体の不自由な方のために座席を用意してきた優しい彼の枕になってくれるような、いい人いないかな。
今後は後進の指導にあたると思われるが、まだまだ別の形で、走るレッドスターでいて欲しい。
記憶に残る選手の一人である。
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