



私自身、慶應義塾普通部、慶應義塾高校、慶應義塾大学と、慶應の一貫教育で育ち、この一貫教育を受けていなかったら、今の自分はなかったと、心から思っています。他の進学校に行き、高校の後半を大学受験勉強に明け暮れていたとしたら、果たしてどんな人生になっていただろうと考えると、恐ろしくもなります。
慶應義塾大学 先端生命科学研究所
所長 冨田 勝 教授




慶應一貫教育の総論については冨田教授が話してくださったので、私からは各論として普通部を紹介させていただきたいと思います。創立者の福澤諭吉先生の生涯は66年。そのちょうど真ん中で明治維新を迎えることとなりました。
慶應義塾普通部
部長 山﨑 一郎 先生



今年で創立69年目を迎える中等部は、福澤先生が説いた「男女平等」を体現した義塾初の共学校として、戦後間もない時代に誕生しました。150年以上の義塾の歴史のなかでは、比較的新しい学校といえます。戦後の草創期において、まず目指したのは「自立した個人を育む自由な教育」であり、そこには、「人間関係が明るい学校にしよう」との思いもありました。そして、この教育方針は現在も変わらず受け継がれています。
慶應義塾中等部
部長 山﨑 俊一 先生



次世代を担う国際教養人の育成と題しまして、私からは、本校の教育への取り組みについてお話ししたいと思います。敷地面積約31万㎡を擁する慶應義塾湘南藤沢キャンパス(SFC)に大学ができたのは、1990年のこと。その2年後の1992年に中等部・高等部が設立されました。本校の最大の特徴は、大学と同じ敷地にあるため、大学のリソースをフルに活用できることだといえます。教室や運動場、食堂といった施設面はもちろん、人的な交流、大学からの講師の派遣や、大学生となった卒業生がクラブ活動の指導に通うといったことも頻繁に行われています。
慶應義塾湘南藤沢中・高等部
部長 会田 一雄 先生
