WILLナビ:よみうりGENKI 次代を担う人材を育てる中高一貫校特集
受験生へのメッセージ
  1. 時代の要請を先取りしたSAPIXの教育
  2. 科学的な研究からもわかる 読解力を伸ばすことの重要性
  3. ますます重要になる中高6年間 保護者は長い目で見守ることも
時代の要請を先取りしたSAPIXの教育

 グローバリゼーションと高度情報化が急速に進む現代社会では、こうした動きに柔軟に対応できる人材を育成することが重要な国家戦略です。
 その一環として文部科学省が推進しているのが「高大接続改革」です。これは高校教育、大学教育、そして大学入学者選抜を一体として改革しようというもの。なかでも注目されているのが、抜本的な見直しが検討されている大学入試の共通テストです。現在の「大学入試センター試験」を廃止して、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」という新しい入試制度を導入し、思考力や表現力といった根本的な学力を測ろうという試みです。
 この新テストはその中身がなかなか定まらないため、新制度が始まる2020年度以降に大学受験を迎える層を中心に、不安を訴える声が強まっています。思考力や表現力は、一朝一夕には身につかないため、不安を感じるのも当然でしょう。
 ただ、SAPIXでは設立当初からこれらを重視した教育を行っていますから、新テストを過度に意識する必要はないと考えています。

科学的な研究からもわかる 読解力を伸ばすことの重要性

 これからの教育で、カギとなるのが読解力です。
 私どもSAPIX YOZEMI GROUPでは、国立情報学研究所(NII)の「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトをお手伝いしています。これは人工知能に東大の入試問題を解かせ、2021年度の合格を目指そうというものです。このプロジェクトを進めてきた結果、人工知能が人間のように文章を読むことが極めて難しいということがわかってきました。
 さらに、NIIでは中高生を対象に、教科書レベルの文章をどの程度正確に読み取っているかを研究しています。予備調査の結果、約5割が教科書の内容を読み取れておらず、約2割は基礎的・表層的な読解もできていないことがわかったのです。
 今後、人間の仕事がどんどん人工知能に取って代わられるという論調もありますが、読解力を伸ばすことで、人間にしかできない仕事に就くことは十分に可能といえるでしょう。
 また、SAPIX YOZEMI GROUPは、この7月にNIIが中心となって設置した「教育のための科学研究所」準備協議会に参画しています。今後、この産学連携の研究を通じて、SAPIXで実践している低学年における音読の効果なども科学的に検証していきたいと考えています。

ますます重要になる中高6年間 保護者は長い目で見守ることも

 IoT(モノのインターネット)の時代にはどんな力が必要とされるのでしょうか。銀行系のある産業レポートには以下の5つが列挙されていました。
 【1】発想力と創造力
 【2】学び続ける力
 【3】未来を自分で切り開く力
 【4】技術のメリット・デメリット双方を理解する力
 【5】人や社会に対する洞察力
これら5つの力を備えるための土台作りをする期間が中学・高校の6年間です。この期間にたくましく生きる力をしっかり身につけることが大切なのです。
 その意味で、中学受験を突破し、中学に入学することはゴールではありません。むしろ学び続ける人生の出発点といえます。
 現在は未来を予測するのが困難な時代です。教育もその例外ではありません。たとえば、幼いころから徹底してプログラミングを学ばせる教育と、ネット環境のない山奥で自然を満喫する教育のどちらが良かったかということは、少なくとも20年後、30年後にならなければ、誰にもわからないでしょう。
 ですから、主体的に学び、仲間たちと切磋琢磨しながら社会に向かい合うお子さまを、保護者の方は良き伴走者として、ぜひ長い目で見守ってほしいと思います。

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