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特別コラム

私立小学校の学びの魅力とは何か小学校受験を上手に活用して「考える力」を育もう

桐朋小学校 中村博校長にインタビュー

 

私立小学校の学びの魅力とは何でしょうか。公立小学校とはどのような違いがあるのでしょうか。「一人ひとりの子どもたちを『主人公』とした学校でありたい」という教育目標を掲げる桐朋小学校の中村博校長に、教育の特色をお聞きしました。

一人ひとりの子どもたちを「主人公」とした学校でありたい

――私立小学校の魅力からお聞かせください。


桐朋小学校 中村博 校長

中村 私立小学校では、画一的な教育を排して、一人ひとりの子どもの興味・関心や成長段階に合わせて、子どもの自主性、主体性、個性を尊重した教育を行っています。もちろん、それは公立小学校でも重視されていることでしょうが、私立小学校ではより強く意識されている気がします。


――桐朋小学校では、どのような理念のもとに教育を展開されていますか。

中村 桐朋学園の初代校長である務台理作先生は、高名な哲学者であり、旧教育基本法の制定に深く関わりました。そして、旧教育基本法の精神、すなわち、生徒一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長する、ヒューマニズムに立つ教育を、学園の教育理念の基本に据えました。その教育理念を継承し、豊かに実現していくために、「子どもを原点にした教育の実現」「社会の主人公となりゆくための根っこを育てる」を教育目標に掲げています。それによって、一人ひとりの子どもたちを「主人公」とした学校でありたい──それが私たちの思いです。


 

子どもたちの発案で毎年内容が変わる「委員会」「子ども団」活動

――具体的な教育の特色をご紹介ください。



自然ひろばで木登りを楽しむ子どもたち

中村 本校は「自治」「教科」「総合」を大切にしています。まず自治の内容から紹介しましょう。本校では、授業、行事、活動などあらゆる場面を通じて、自治的な力と関係を育てています。例えば、5年生から委員会活動がスタートしますが、どんな活動内容にするか、自分たちで決めます。「自然ひろば委員会」は、今年の春休みに、後輩たちの秘密基地として活用できるように「ツリーハウス」を作ろうと提案。計画を立て、話し合って準備し、協力して作り上げました。「自然ひろば」では、大紅葉の木登りを許可していますが、飛び降りても危なくないように、下に落ち葉を敷きつめたのも、委員会の子どもたちの発案です。
 他校のクラブ活動に当たる「子ども団」活動も、年度によって内容が変化します。5・6年生が自分のやりたい活動を、掲示板に貼り出し、メンバーを募ります。仲間が呼びかけに応じて、活動が実現したときの喜びは格別です。校内の桜を塩漬けにして桜餅を作ったり、畑の果樹でマーマレードを作ったりする「パティシエ団」、テレビ番組「ピタゴラスイッチ」に登場した装置と同様の仕掛けを施してゴールを目指す「ピタゴラスイッチ団」など、各年度の子どもの個性に応じて、多様な「子ども団」活動が展開されています。また、3・4年生では、クラスごとに「係活動・会社活動」を実施しています。「子ども団」と同様に、自分が考えた「係・会社」を、クラスメートに提案し、活動を開始するというものです。整理整頓の会社や、けんかを仲裁する会社など、なかなか面白い提案が見られます。
 日常の授業の中でも、ただ聞くだけの受け身の授業ではなく、子どもたちの選択の幅を大きくし、発表する機会を大切にし、討論します。そうした環境の中で、安心して自分の意見が言える雰囲気が醸成されています。子どもたちからは「一人ひとりの意見が尊重される」「皆で学校をつくることができる」「夢を実現できる」といった声が聞かれます。


――異学年との交流の機会も豊富なのですか。

中村 ええ。まず入学前に、1年生一人ずつ、5年生のパートナーが決まり、入学式の朝は一緒に登校します。1年生がとまどわないように、事前に連絡をとり、何時にどこで何を目印に待ち合わせるかを打ち合わせます。5年生と一緒に登校することで、安心して学校生活がスタートできるわけです。その後も、校舎の施設・設備の案内や、七夕集会などの学校行事で、パートナーとの関係は続きます。また、入学式後は、2年生がいつもより早く登校し、玄関で歓迎し、教室まで案内し、授業前の用意の仕方などを教えています。先ほどの委員会や子ども団の活動も含めて、異学年との交流が活発な学校で、子どもたちも「1年生から6年生まで仲がいい」と言います。


 

自主編成のカリキュラムで「実感を得る」教育を展開

――「教科」教育にはどのような特色がありますか。


1年生24人学級の「算数の授業」

中村 学びの楽しさを知り、一生学び続けようとする基礎を育むことが目標です。解き方や正解を覚えることはもちろん重要ですが、それ以上に、物事を考える力、興味を持って取り組む力、自分で判断して行動する力を身につけることが大切なのです。そのために、自主編成のカリキュラムを用意し、それぞれの学年に適した単元を扱っています。子どもには発達段階があり、高学年で学んだ方が無理なく理解できる単元もあります。検定教科書ではページ数が少なくても、この学年でじっくり時間をかけたいと思う単元も少なくありません。子どもたちの発達段階に応じて、オリジナルテキストを用いて、自由度の高い教育を行えることは、私立小学校の強みでもあると思っています。
 また、「実感を得る」教育も重視しています。例えば、算数ならば、子どもたちにとって、抽象化された数を理解するのは難しいことだからです。4年生の割り算の導入では、実際に1本のペットボトルのジュースを3人で協力して等分します。2年生で長さについて学んだら、身の回りのさまざまなものの長さを測ってみます。具体物で確かめることで、量的なイメージが実感でき、抽象化された数を捉えることができるようになるのです。子どもたちの応用力は素晴らしく、自然ひろばで木登りするときに、ひもをたらして測って「6メートルも登れた」と喜んでいます。


――全学年、週1時間「図書」の授業も実施されています。


週1回の図書の時間にかかせない図書室

中村 それによって、読書習慣が身につく子どもが多く、先日の「6年生を送る会」では、3年生から「卒業生が6年間で読んだ本を全部積み上げると、どれぐらいの高さになると思いますか」というクイズが出され、正解は東京タワー(333メートル)でした。さらに、「図書」の授業を通して、本は自分の疑問を解消したり、もっと深く調べたりすることにも役立つことがわかります。それが一生学び続けるための基礎になるのです。放課後になると、畑で見つけた虫を図書室に持ち込んで、「名前は何だろう」「雄かな、雌かな」「どんな飼い方をすればいいのだろう」と、知的好奇心いっぱいの子どもたちの姿が見られます。


――かなり積極的な学びの姿勢が見られるのですね。

中村 授業では発表の機会も豊富にしており、自分の意見を積極的に発表し、皆で共有しています。低学年24人の教室は、机や椅子を随時移動し、お互いの顔が見える形で授業を進めています。人間関係づくりに役立っており、自分の意見を恥ずかしがらず言える雰囲気がつくられています。


 

小学生にとっては「学び」と同じくらい「遊び」が大切

――三つ目の柱である「総合」活動についてもご紹介ください。


2年生の総合学習のひとつ「パン作り」。お腹で温め生地を発酵させます

中村 40年の歴史を持つ活動で、「生活をつくる」「文化を伝承し創造する」「現代的な課題に迫る」の三つのテーマに沿った活動を行っています。例えば2年生では、「はたらく人たち」を統一テーマにした学習の一環として、パン作りを体験します。小麦粉やイースト菌などの材料を混ぜて、十分にこねた後、おなかで温め発酵させ、体温で膨らんでいく様子を実感します。大事そうに抱えながら歩いている子どもたちの姿は、とてもほほ笑ましいものです。膨らんだ後は、長い棒にグルグル巻いて、自然ひろばで火をおこして焼いて食べます。この体験を通して、日頃食べているものができるまでに、こんな手間がかかることを知り、働く人に思いをはせることになるのです。また、泥だんご作りにも挑戦します。どうすれば滑らかになるか、図書室で調べ、試行錯誤を重ねます。そのほか、コマ、けん玉、竹馬など、むかし遊びにも取り組みます。半ば遊びの時間のように感じられるかもしれませんが、それでいいのです。小学生にとっては「学び」と同じくらい「遊び」が重要であり、遊びの中で学ぶことも多いからです。


――「総合」活動の一環として、八ヶ岳合宿も行われています。

中村 4年生以上が、学年ごとに分かれて、3泊4日の合宿生活を送ります。豊かな自然を味わい、集団生活の基本を学ぶことが目的です。6年生になると、「子ども団」と同様に、子どもたち発案の活動を増やしています。事前に掲示板で提案し、仲間を集め、先生方が下見して可能かどうかを確認した上で、計画を立てます。昨年は「高い山に登って景色を味わう」「4・5年生が楽しめるアスレチックの遊具を作る」「酪農家で牛の世話をする」などの企画が実現しています。


 

入学考査では日常生活や遊びの中から自然に身につけた力を重視

――幼稚園との連携、中高との連携についてもお聞かせください。

中村 桐朋学園は、幼稚園から小中高、大学までを擁する総合学園です。幼児期、児童期、少年期、青年期それぞれの時期ならではの大切な育ちがあります。受験に縛られず、長い期間をかけて成長していけることは、本学園の魅力だと考えています。私は、桐朋幼稚園の園長も兼ねています。転勤などの事情がない限り、幼稚園から全員が小学校に入学してきますから、じっくり、ゆっくり成長を見守っています。2018年度からは、3年保育もスタートします。また、男子は桐朋中学校、女子は桐朋女子中学校への推薦制度があります。


――最後に、私立小学校受験を考えている保護者へのメッセージをお願いします。

中村 本校の入学考査では、前もって特別な準備をしなければ対応できないような出題はしません。5・6歳の子どもたちが、日常生活や遊びの中から自然に身につけている知識、技術、感性、行動などを見るように心がけています。幼児期において何よりも重要なのは、ゆったりとした時間を楽しみ、たっぷりと遊ぶことです。それを大切にして、その子どもにとって生き生きと過ごせる生活を送ってほしいと願っています。


 

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