小学校は休ませたほうがいい?

 クラスに学校を休んで勉強に集中している子がいます。我が家はどうするか迷っています。子どもは休まないといっているのですが・・・・・・。
  安田先生のアドバイス
小学校は休ませないほうがいい

 毎年この時期になると、小学校に行かせるか、休ませるか悩むご家庭がたくさんあります。
 インフルエンザが猛威を振るっている場合などは別ですが(そういうときは学校閉鎖・学級閉鎖になりますが)、受験を理由に学校を休むのはどうかと思います。
 大人は生活のペースが崩れても元に戻すことに慣れていますが、子どもは基本的にずっと同じ生活リズムで来ています。日中、学校にも塾にも行かず家にいることは、子どもの体のペースを崩す元になります。
 それに、受験当日でもないのに長期間欠席することに関して、お子さんが少しでも後ろめたい気持ちになることも心配です。
 それに、休んでも、家でそんなに勉強がはかどるものではありません。むしろお母さんと長時間家の中にいることで、必要以上にプレッシャーが大きくなるほうがマイナスです。
 お子さんが勉強に集中できるよう、この時期は極力普通に過ごすことが大事です。普段と違う特別なことはしない—これがこの時期の過ごし方のポイントです。
 ついでにこの時期の勉強についても触れておきますが、普段の勉強と入試との一番の違いは、入試には「制限時間」があることです。50分の試験時間の学校の問題を解くのに60分かかったのではダメなのです。普段の勉強は時間を意識しないでやってきました。ここからやって欲しいことは、問題量と制限時間の感覚を身につけることです。50分の学校の問題を45分で解く、60分の学校の問題を50分で解く練習をし、どのくらいのスピードで長文を読めばいいのか、1問あたりどのくらい時間をかけられるのか、皮膚感覚で身につけることが大切です。
 時間切れで手をつけなかった問題が残った、では泣くに泣けません。そんなことがないように制限時間を意識した勉強を心がけてください。
 これまでも「過去問」はさんざんやってきたと思いますが、最初に受験する学校について、改めて各科の問題量は全体としてどのくらいなのか、各科の問題のレベルは、記述が多いのか選択式問題が多いのか、算数の問題の並びはやさしいものから並んでいるのか、社会の人名・用語はひらがなでもいいのか漢字指定なのか……そうしたことを確認してください。それができているだけでもずいぶん違うものです。
 


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