left_banner_06b.gif
詳しくはこちらから

リベラルでフェアな精神をもった
「新しい紳士」を育てる
海城中学高等学校
kaijo_photo_1.jpg
注目の過去問
 1から9までの整数が書かれた9枚のカードがあります。これらをA君、B君、C君の3人で3枚ずつに分けました。持っているカードに書かれた整数の和は、A君はB君より10だけ大きく、B君はC君の2倍でした。

(1) A君、B君、C君の持っているカードに書かれた数を、それぞれ小さい順に答えなさい。

次に、A君、B君、C君は持っているカードを並べて、それぞれ3けたの整数P、Q、Rを作りました.P+Q、Q+R、R+Pの中で最も大きい数は1361、次に大きい数は940でした。

(2) P、Q、Rをそれぞれ答えなさい。
解法のポイント
(2)Pの候補をしぼることから始めましょう。
解答・解説
(2)Pの候補をしぼることから始めてみます。

(1)
9枚のカードに書かれた整数の和は、
  1+2+3+…+8+9=(1+9)×9÷2=45
 C君のカードに書かれた整数の和を@とすると、3人のカードに書かれた整数の和は、
@+A+(A+10)=D+10
となるので、@=(45-10)÷5=7
 よって、B君、A君のカードに書かれた整数の和は、順に、7×2=14、14+10=24
 すると、7=1+2+4、24=7+8+9
より、14=3+5+6
とわかるので、答えは、
 A君…7、8、9  B君…3、5、6
 C君…1、2、4


(2)Pは7、8、9を並べるので、P、Q、Rの中でPが最大です。
 Pが879以上だと、3けたの数との和で940を作ることは不可能です。
 よってPは、789、798のどちらかです。
・P=789のとき。
1361-789=572
より、1361を作ることができません。
・P=798のとき。
 1361-798=563、 940-798=142より、条件に合います。
 したがって、P=798、Q=563、R=142
です。
海城中 数学科主任 川崎先生のコメント
“好奇心と粘り”をもった生徒に応える海城の数学
 “こんなところにこんな発見があるなんて!”そんな体験をたくさん積んできてください。
 出来た問題についてはそれだけで満足せず、できなかった友達が「なるほど」と納得する説明を君ができるかどうかを自問自答してください。
 出来ない問題があっても嘆きは無用です。中学入試の算数の出題の背景には、多くの先人たちの英知が結集しているのです。「なるほど、それならできないこともあるな」とリラックスして、先人に敬意を表しつつ“名画を鑑賞”する気分で、その筆遣いを少しでも取り入れられるかを楽しみながら検討することが君の財産となるでしょう。
 海城は“好奇心と粘り”をもった皆さんに応える数学を展開します。君の入学を待っています。
自主独立の気概と科学的精神で次代のリ−ダーとなれ
駒場東邦中学校・高等学校
komato_photo_1.jpg
注目の過去問
右の図のような、面積が8cm2の正方形の向かい合う辺のそれぞれに、半円を2つくっつけた図形があります。この図形の内側を、面積が2cm2の正方形が図の位置から矢印の方向にすべらないように1周して、もとの位置にもどります。
 このとき、次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とします。

(1) 面積が2cm2の正方形の対角線の交わる点Aが動いてできる図形を、コンパスを用いてかき、その内側に斜線をひきなさい。
(2) (1)でできた図形のまわりの長さを求めなさい。
(3) 面積が2cm2の正方形が通過した部分から、(1)でできた図形の内側をのぞいた部分の面積を求めなさい。
解法のポイント
円に内接する正六角形を思い出すことができると…。
解答・解説
 円に内接する正六角形を思い出すと、正方形は円周を六等分する点を刻んでいくことが分かります。

(1)下図のようになります。


(2)イは正六角形の1つの内角(120°)の半分なので60°です。Bを中心に正方形が60°回転することを表しているので、 ア=60°です。
 ウ=120°−45°×2=30°なので、正方形はCを中心に30°回転します。
 面積が2cm2の正方形の対角線の長さは2cmですから、図のおうぎ形の半径は1cmです。
 おうぎ形の中心角の総和は、
  90°×2+60°×4+30°×4=540°
 図形の周りの長さは、


(3)半径1 cm、中心角540°分のおうぎ形と、面積が2 cm2の正方形の4分の1の直角二等辺三角形が10個なので、求める面積は、

=9.71(cm2)
駒場東邦中 数学科主任 滝口先生のコメント
自主性から確立する、駒東の数学
 駒場東邦の数学は、自ら学ぶ姿勢を確立するために、「予習して授業に臨む」ということを指導の柱としています。中学1・2年の2年間で中学課程を、中学3年から高校2年までの3年間で高校課程を修了し、高校3年では問題演習を中心とした授業となり大学入試の準備をします。進度がはやく厳しいカリキュラムに対応するために、複数学年において、クラスを2つに分けた少人数分割授業(生徒一人ひとりに対する演習量を増やし、添削助言することにより、計算力、図形への直観力、論証力を身につける授業)を実施しています。問題を解くときに、紙と鉛筆を使って、自分の考え方を図で表したり、計算をきちんと書くことから始めましょう。
6年間で身につける自信と誇り
獨協中学校・高等学校
dokkyo_photo_1.jpg
注目の過去問
 地面から6mの高さにライトがあり、その下に物を固定して地面に影をうつします。次の問いに答えなさい。ただし、円周率は3.14とします。


(1)図1のように半径2mの円形の板を地面と平行に固定して、この板の中心がライトの真下にくるようにしたところ、半径3mの円形の影ができました。板の高さは地面から何mですか。 (2)図2のような長方形と半円を合わせた形の板を(1)で求めた高さに地面と平行に固定して、点Aがライトの真下にくるようにしました。このときできた影の面積は何m2ですか。
解法のポイント
影の問題では、適当な三角形を取り出して相似形を利用することがポイントになります。
解答・解説
相似に着目すれば、2問とも簡単に解けます。

(1)右図で、三角形OPQとORSは相似で、相似比は2:3です。
 よって、
 

(2)影は右図の網目部分になります。
 よって答えは、
 6×3+3×3×3.14÷2
=32.13(cm2
獨協中 数学科主任 田中千絵先生のコメント
正答を求めるだけでなく、求める過程を重視する
 本校では授業を通して数学の基本知識の定着を図りつつ、発展的な問題を解いたり、問題のさまざまな解き方に触れる機会をつくっています。授業は先生と生徒がやり取りしながら進んでいきます。数学の問題は答えを求めるまでの過程を考えて解いていきますが、問題によっては解き方がいくつもあります。それらの解き方を授業で紹介したり、解き方について意見を出し合ってもらう場面もあります。さまざまな解き方を考えるところに数学の醍醐味があります。ぜひ獨協でいっしょに数学の醍醐味を味わいましょう。