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中学校選びが変わる!

学校説明会 どこを見る?
井上 これから学校説明会に参加される保護者も多いと思いますが、どのような点に着目するのがいいでしょうか。

森上 残念ながら、保護者の多くは合格可能性にしか目が向いていないように感じます。それよりも、自分の子どもにいい影響を与える学校なのかという視点を持ってほしい。そうでないと、入学後に苦労することになります。

井上 いい影響とは、具体的にはどのようなことですか。

森上 単に学力を伸ばすだけでなく、勉強の動機づけを与える工夫をしているかがポイントになります。中高になると、結局、自分で自主的に勉強する習慣がなければ、前へは進めないからです。説明会では、その点に着目して聞くようにしてほしいですね。

井上 とくに、中高一貫校は、6年間をかけて、じっくり学力を伸長させることができるメリットがある一方で、高校受験がないので、中3〜高1頃に中だるみが起こりがちです。それを防止するために、その時期にモチベーションを高めることが大切になります。とはいえ、なかなか難しい課題でもあります。どんな方法が有効になるでしょうか。

森上 将来像を考えさせるキャリア教育が有効だと思います。近年、キャリア教育はほとんどの学校で導入されてはいますが、毎年同じような話を繰り返すだけでは意味がありません。近年、女子校の進学実績の向上が目ざましいのは、ほとんどの学校で実施しているようなOBの体験談を聞く機会を設けるだけでなく、進路シートを書かせたり、職場訪問を行ったりなど、生徒が自分で内面化するような仕掛けを豊富に用意していることが、効果をあげていると考えられます。

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井上勇樹
●プロフィール
関西で中学受験を経験し、灘中学校・高等学校へ進学。東北大学理学研究科で理論物理を専攻したのち、現広告会社に入社。私立中学校や教育企業向けに企画提案を行っている。

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